模擬試験・公開テストの活用・注意事項3
頑なに模擬試験を受けない人もいる
なぜか頑なに模擬試験を受けない受験生がいることを知っていますか。本人は理由を教えてくれないことが多いが、周囲に理由を聞いてみると「もう少し学力がついてから受けようと思っている」とのこと。
心理状態を分析すると、今の学力に自信がないのだが、それを親や友人に知られたくないから。志望校の変更を切り出されるのが嫌だから。などだろうか?
不思議と毎年こういうタイプの受験生にお目にかかる。こういう状況では、いつになったら受験に必要な実力が身につくのだろうか。模擬試験には自分の穴やウィークポイントに気づき、それを補強するという目的も含まれているはずなのだが、こういうタイプの受験生は何かに固守しているとしか思えない。合格判定とか偏差値とかを気にしすぎているようだ。
成績が思わしくない受験生に「公開テストを受けてみたら」と言うことは酷だろうか?
私はそうではないと考えている。そんなことまで気にしていたら、いつまでたっても実力がつくはずはない。模擬試験を受けずに本番に臨むというのは、台本の読み合わせから演技練習までもしないで開幕当日を迎える芝居のようなもので、無謀以外の何者でもない。
とにかく模試・公開テストについては受験準備当初より情報を集め年間計画で受験したほうがよい。
模試データは使いようによる
解説とともに渡される資料には志望校を含めたランキング表などがある。それに自分の成績を照らし合わせ、志望校を選んでいることと思うが、ここでひと言いわせてもらいたい。
どんなデータも過信してはいけないということ。あくまでも参考資料とするならよいが、過信しすぎて志望校をギチギチに選定してしまうと思わぬしっぺがいしを食らいかねない。自分の偏差値と合格判定からすると安全圏だからといって絞って受験してしまい失敗してしまうなんでこともおきかねない。結果は自己責任である。
また、自分の受験する学校と模試・公開テストの傾向が必ずしも一致しているということもあり得ないのだ。
合格判定と偏差値だけを鵜呑みにして志望校を決めるのは止めてほしい。判断すべきものには、過去問を解いた状況や出題傾向と自分との相性、家庭教師の意見など他にもいろいろと判断に取り入れるものはあるはずだ。
大切なのは少しでも多くの情報や意見を聞いた上で総合判断を自分ですることである。
これだけ有効なものであるから、ぜひ活用してほしい。 |